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【重要】事務局交替時の会費納入に関するお願い(一時的に振り込みができなくなります)

和歌文学会会員各位

2020年12月より和歌文学会事務局は鶴見大学から中央大学へ移行します。
それにともない、会費納入用の振替口座の名義が変更されます。
会員の皆様にはご不便をおかけしますが、手続の完了まで一時的に会費の納入ができなくなります。
移行に要する期間は、おおよそ2週間です。
11月27日(金)以降、会費の納入は暫くお控えください。
名義の変更が済みましたら、改めて告知させていただきます。
なにとぞご理解の程、よろしくお願いします。

和歌文学会 現事務局 鶴見大学
和歌文学会次期事務局 中央大学


その他
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2020年度 和歌文学会12月例会のお知らせ


現在新型コロナウィルス流行の中、会員の皆様の安全を第一に考え、12月例会も以下の通りオンライン(Zoom開催)で実施致します。多くの方々の参加をお待ちしています。

一、日 時 2020年12月12日(土) 14時より  

二、オンライン(Zoom)による開催となります。参加希望の会員の方はメーリングリスト、もしくは郵送でご連絡した手続きに則ってお申し込み下さい。今回も参加は会員の方に限らせて頂きます。恐れ入りますが、申込締切は12月9日(水)とさせて頂きます。

三、研究発表
1 勅撰和歌集の故実について─「此奥口伝所々抄出」と『愚秘抄』─
     青山学院大学 山本 啓介氏
 
2 服部正樹『後撰老のすさび』の注釈内容 ―後撰和歌集注釈の新出資料―
     山形大学   藤田 洋治氏

終了後、17時から委員会を開催致します。新委員の方々にはミーティングのURLをメールでお知らせ致します。


例会
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【和歌文学研究者著書紹介】


松野 陽一(まつの よういち)
1935年1月1日~2018年11月25日。東北大学名誉教授。国文学研究資料館館長(1997~2005年)。

《著書紹介》

『藤原俊成の研究』(笠間書院 1973年)
『千載集 勅撰和歌集はどう編まれたか』国文学研究資料館編(セミナー「原典を読む」 平凡社 1994年)
『鳥帚 千載集時代和歌の研究』(風間書房 1995年)
『書影手帖 しばしとてこそ』(笠間書院 2004年)
『千載集前後』(笠間書院 2012年)
『東都武家雅文壇考』(臨川書店 2012年)

片野達郎・松野陽一 校注『千載和歌集』(新日本古典文学大系 岩波書店 1993年)
松野陽一・上野洋三 校注『近世歌文集』上・下(新日本古典文学大系 岩波書店 1996、1997年)
『藤原俊成全歌集』松野陽一・吉田薫 編(笠間書院 2007年)


《論文紹介》

・松野陽一「「秋しらべ」 : 五十嵐篤好判十二番歌合」(『文藝論叢』(立正女子短期大学文芸科)2号、1966年2月)文教大学学術リポジトリにて公開。

・松野 陽一「「新古今和歌集評釈」について (窪田空穂研究(特集))」(『国文学研究』37号、1968年3月)、早稲田大学リポジトリにて公開。

・松野陽一「『落穂集』(南部家本)の翻刻と解題 ―元禄期江戸雅文壇資料紹介―」(『国文学研究資料館紀要』16号、1990年3月)、国文学研究資料館リポジトリにて公開。


《会員新著紹介》

『和歌史の中世から近世へ』
浅田徹・小川剛生・兼築信行・神作研一・田渕句美子・堀川貴司 編
(2020年11月、定価:17,000円、花鳥社)
詳細


和歌文学研究者著書紹介
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【和歌文学研究者著書紹介】

和歌文学研究者 著書紹介

後藤 重郎(ごとう しげお)
1921年2月23日~2006年11月22日。名古屋大学名誉教授。

《著書紹介》

『新古今和歌集の基礎的研究』(塙書房 1968年)
『新古今和歌集研究』(風間書房 2004年)

久松潜一・山崎敏夫・後藤重郎 校注『新古今和歌集』(日本古典文学大系 岩波書店 1958年)
『新古今和歌集』後藤重郎編(笠間書院 1971年)
『隠岐本新古今和歌集と研究』後藤重郎 編著(未刊国文資料刊行会 1972年)
『勅撰和歌十三代集研究文献目録』後藤重郎編(和泉書院 1980年)
『金葉集研究基礎資料稿』後藤重郎・杉戸千洋 共編(和泉書院 1981年)
後藤重郎 校注『山家集』(新潮日本古典集成 新潮社 1982年)
樋口芳麻呂・後藤重郎 校注『定家八代抄 続王朝秀歌選』(岩波文庫 岩波書店 1996年)

《論文紹介》

・後藤重郎「中京大学図書館蔵 新古今和歌集」(『中京大学図書館学紀要』11号 1990年2月)、
中京大学学術情報リポジトリにて公開。

・後藤重郎・高橋万希子・村井俊司「中京大学図書館蔵 六百番歌合・六家抄」(『中京大学図書館学紀要』12号 1991年3月)、
中京大学学術情報リポジトリにて公開。

・後藤重郎「『定家八代抄』と藤原定家」(『中世文学』36号 1991年6月)、
J-STAGEにて公開。


和歌文学研究者著書紹介
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和歌文学会第66回大会は中止といたします。

和歌文学会会員の皆さま



11月21日(土)・22日(日)に開催予定の和歌文学会第66回大会は、

新型コロナウイルスに関わる状況を考慮し、中止といたします。

参加申込みの方には、後日資料等を郵送させていただきます。



和歌文学会事務局・鶴見大学
大会
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令和2年度和歌文学会 第66回大会日程


【お知らせ】
新型コロナウィルスに関わる状況を考慮し、本大会は左記の通りといたします。
ご理解のほど、お願い申し上げます。
一、講演会、研究発表会共に、参加は葉書にて事前申し込みされた和歌文学会会員に
限らせていただきます。
一、一般の方の会場への入場はできません。
一、第1日の懇親会、第2日の昼食のご提供を共に中止とさせていただきます。
第2日にご参加の方はご注意ください。


■日時:令和2年(2020)11月21日(土)・22日(日)

■会場:鶴見大学

■《第1日》11月21日(土)
 *委員会 12:00-13:00
   会場 鶴見大学記念館(2階)第一講堂
   ※委員の方は昼食を済ませてご参集ください。

 *講演会(受付開始 11:50)
   会場:鶴見大学記念館(地下2・3階)記念ホール

  開会の挨拶(13:10) 鶴見大学
  講演(13:20~17:00)
  望郷の歌―『平家物語』の一側面をうかがう―
     駒澤大学教授 櫻井 陽子

  中国文学から見た和歌の位相
     京都大学名誉教授 金 文京

  散文における贈答歌―贈歌論構築のために―
     日本女子大学名誉教授 高野 晴代


■《第2日》11月22日(日)
 *研究発表会(受付開始 10:00)
   会場:鶴見大学記念館(地下2・3階)記念ホール

(午前の部10:30~12:00)
  1 禁裏着到和歌の成立―室町和歌史一端―
      慶應義塾大学(院) 川上 一

  2 『雲玉和歌抄』の編者衲叟馴窓の輪郭―前半生を中心に―
      東京外国語大学(院) 二階 健次

  昼休憩(12:00~13:00)

(午後の部13:00~14:30)
  3 惟明親王の古歌摂取の方法―『千五百番歌合』の四季歌を中心として―
      広島大学(院) 北原 沙友里

  4 『尊守・知心歌合』の新出断簡をめぐって
      早稲田大学 兼築 信行

 *総 会(14:40~15:30)

  閉会の挨拶                             代表委員

  ※大会中、委員選挙を行います(投票時間:第1日 11:50~第2日 11:50)。


  対面形式の大会は中止となりましたが、講演・研究発表は、資料集を以て行われたものとします。
  
                 和歌文学会




大会
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【和歌文学研究者著書紹介】


谷山 茂(たにやま しげる)
1910年6月17日~1994年11月2日。大阪市立大学・京都女子大学名誉教授。

主要著書

『千載和歌集の研究』私家版 1961年
『谷山茂著作集』全6巻 角川書店 1982~1984年
第1巻『幽玄』、第2巻『藤原俊成 人と作品』、第3巻『千載和歌集とその周辺』、第4巻『新古今時代の歌合と歌壇』、第5巻『新古今集とその歌人』、第6巻『平家の歌人たち』。
『中世和歌つれづれ 谷山茂短篇集』思文閣出版 1993年
『中世和歌の想念と表現』思文閣出版 1993年

論文紹介

・谷山 茂「かかり續貂 源承歌論の一意義」(『人文研究』14(4)号、1963年)大阪市立大学学術機関リポジトリOCURAにて公開

・島津 忠夫・谷山 茂・西尾 実「中世文学における和歌の意義」(『中世文学』11号、1966年)J-STAGEにて公開

・谷山茂「壁の表情―万葉から現代までの身辺雑詠の一素材―」(『谷山茂著作集 六 平家の歌人たち』角川書店 1984年)


『幽玄の研究』所載「藤原俊成年譜」について
「昭和11年作成というのが信じられないくらい古さを感じさせぬ内容に魅せられた。紙面の制約で論証を譲っている別稿の論文をどうしても読みたいと思わせる箇所が随所にある。ところがその論文の載る雑誌類は東京中の図書館を廻ってもほとんど手に入れることができなかった。京大出身の谷山先生は、当時、関西地区を中心にして流布する短歌雑誌などに論文を発表していたのである。」
「当時はその片鱗から全体を推し測って、何とかこの人の論文を読みたいという思いをかきたてていた。遂に意を決して西下し(新幹線はまだ無く、病弱の貧書生には一大決心だった)、京大図書館で「帚木」のバックナンバーに出逢えた時の喜びは忘れられない。複写機の無かった頃だったから、ノートをし終えるのに数日を要した記憶がある――。この後、私の目標は、谷山先生の開拓した道筋を大道におし拡げてゆくことにしぼられることになった。」
(松野陽一『書影手帖』(笠間書院 2004年)所収「谷山茂 「恩師」と呼ぶ」)


和歌文学研究者著書紹介
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会員新著紹介


会員新著紹介

中川博夫『中世和歌論 歌学と表現と歌人』
(2020年11月、定価:12,000円、勉誠出版)
詳細

渡部泰明『和歌史 なぜ千年を越えて続いたか』
(2020年10年、定価:1,700円、KADOKAWA)
詳細

兼築信行『改元前後 2016-2019』
(2020年10月、定価:1,600円、花鳥社)
詳細

小川剛生『徒然草をよみなおす』(ちくまプリマー新書, 360)
(2020年10月、定価:800円、筑摩書房)
詳細

久保田淳『「うたのことば」に耳をすます』
(2020年9月、定価:4,500円、慶應義塾大学出版会)
詳細


新著紹介
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2020年度和歌文学会 11月例会上代文学会・和歌文学会 合同シンポジウム御案内

2020年度 和歌文学会11月例会
上代文学会・和歌文学会 合同シンポジウム御案内

コロナウィルス流行の中、会員の皆様の安全を第一に考え、三度の例会を中止にさせて頂きました。今後も収束の見通しが立たず、会場で対面実施ができるか覚束ない状況を考慮し、11月例会を以下の要領で実施致します。多くの方々の参加をお待ちしています。

一、日 時 2020年11月14日(土) 午後1時30分~4時45分
一、会 場 オンライン Zoom開催(今回の参加は会員の方に限らせて頂きます)
一、テーマ 万葉と平安和歌―推移をどう見るか―


 現在、上代和歌の研究と中古以降の和歌の研究は深く分断されている。こうした現状がよいと考えている和歌研究者は少ないであろう。しかし、それぞれの領域で膨大な研究が積み上げられているために、部外者には研究状況がつかめない上、そもそも情報が相互に流通しにくい構造になってしまっている。その「壁」をなくすることは不可能と思われるが、少なくとも壁をいくらか低くする努力は必要であろう。
 上代と中古以降とでは、同じ和歌というジャンルとしての連続性があるのはもちろんだが、一方で大きな差異があることも言うまでもない。何が連続し、何が変わっていくのか、お互いの領域に踏み込んで発言していかなくては見えてこないはずである。このシンポジウムでは、双方の研究者が時代を超えて問題提起を行うことで、「壁」の中にいるだけでは気づきにくいことを見いだしていくことを目標としたい。

一、パネリスト及び講演題目

『古今和歌六帖』が目指したもの―万葉歌を通して―
     同志社大学教授 福 田 智 子

夢歌の展開―万葉から王朝和歌へ―
     和歌山大学教授 菊 川 恵 三

命令表現の推移―万葉から古今へ―
     お茶の水女子大学教授 浅 田 徹

「鹿鳴」詩と鹿鳴歌のはざま
     立正大学名誉教授 近 藤 信 義

     (司会 早稲田大学教授 高松 寿夫)
     (司会 千葉大学教授  鈴木 宏子)

   ◎委員会は、次週の大会開催時に開かせて頂きます。

〒230-8501 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-3 鶴見大学大学6号館 中川博夫研究室内
和 歌 文 学 会
http://wakabun.jp/

要  旨

『古今和歌六帖』が目指したもの―万葉歌を通して―
                                福 田 智 子
 『古今和歌六帖』(以下『六帖』)は、十世紀後半の成立とされる、我が国初の類題和歌集である。約四五〇〇首の収載歌のうち、万葉歌が約四分の一を占める。『六帖』の成立時期は『万葉集』の古点時代と重なってくるが、『六帖』本文は、必ずしも『万葉集』の古写本本文と一致しないことが指摘されている。「作歌の手引書を意図したもの」(『新編国歌大観』解題)とされる『六帖』だが、万葉歌の表現にいったいなにが起こっているのか。
 十世紀後半には、『後撰和歌集』が成立し、また、私家集が多く生まれた。比較的長い詞書を有する和歌が多いことから「場の和歌」とも称される。その一方で、『六帖』は、基本的に詠歌状況を記さない。この観点から『六帖』を捉えると、「和歌の詠歌状況からの解放」という『六帖』の役割が見えてくる。
 それは自ずと和歌表現の自立を促すことになろう。詠歌状況が付随しなければ理解しにくい和歌は、表現類型に即して表現を変容させていく。自立した和歌表現は、新たな和歌を詠むときの素材や物語の引き歌としても、より使いやすいものになるだろう。就中、平安期における万葉歌享受は、読みの問題をもはらんでいる。それは万葉時代の訓の追求というよりもむしろ、平安期の風俗や美意識に合わせた解釈と捉え得る。
 十四世紀初頭頃になると、『夫木和歌抄』や『歌枕名寄』では、和歌は出典を伴って分類される。この姿勢はきわめて実証的で、後には江戸期の国学者たち、そして現代の私たち研究者にも、出典考証として引き継がれている。だが、『六帖』の本文については、出典の本文との不一致を「乱れ」として捉えるだけではなく、平安中期という時代性を念頭に置いて、類題和歌集としての『六帖』本文のあり方を捉えてみると、和歌表現の本質が見えてくるのではないか。その柔軟な表現の変容が次の時代の和歌表現を生み出しながら、「平安万葉」として時代をつないでいると位置づけたい。


夢歌の展開―万葉から王朝和歌へ―             
                                菊 川 恵 三
 これまで「夢」をキーワードに、万葉の相聞歌がどのように展開してきたかを考えた。それを踏まえ、王朝和歌(三代集)とどのようにつながり、どのように違うのかを考えてみたい。
 一般に、万葉と古今の夢歌は、「夢の俗信」(相手が自分を思えば夢に現れる)を背景にした「夢に見えこそ」のような相手に訴える歌がなくなる一方で、夢にまで来てくれない嘆や夢路の具体性などに関心が移るとされる。確かに古今集を見ればそうなのだが、同時代の伊勢物語や、次の後撰集に目をやると、夢の出現と相手の思いをうたったものは少なくない。古今集を飛び越えてこれらがつながるのはなぜなのか、またそれらは万葉の夢歌と同じものなのだろうか。
また、古今集を代表する小野小町の夢歌は、実は古今の夢歌の中では特殊で、用語や発想の点で万葉の夢歌に近いところがある。しかしそれは、後撰集・伊勢物語とは異なり、その根底は古今の歌人達につながることがわかる。いずれも、「夢」というほんの小さな窓からのぞいたものではあるが、和歌文学研究の一助になればと考える。


命令表現の推移―万葉から古今へ―      
                                浅 田 徹
 上代和歌と中古和歌とのコミュニケーション機能の違いを考える時、上代では万葉集しか資料がなく、かつ万葉集では詠作の状況を示す題詞が付されている歌が少ないという障害がある。歌自体から、歌の機能の推移を抽出できないだろうか。
 歌の対他的機能を観察できる標識として、命令・禁止の表現を取り上げてみたい。誰かに対して命令したり、禁止したりするのは、歌が他者に対する働きかけの機能を持っていることを示す。実は、万葉集と古今集とを比較すると、命令表現が減少するという先行研究は僅かながら存在している。ただしその数値をどうやって得たのかが明確ではないこと、用例群の内部をさらに細かく分類する必要があると思われることから、改めて調査することにした。
 その際、近年作成・公開された新しいツールとして、国立国語研究所の「日本語歴史コーパス」を用いることにする。ここでは万葉集・古今集ともにすべて品詞分解され、大変有難いことに「活用形」での検索が可能である。これにより、用言の命令形だけをすべて抽出するという作業が、簡単に漏れなく行えるようになった。これに、禁止の「な~(そ)」、禁止の終助詞「な」、願望の終助詞「ね」を加えたものを基礎データとすることにした。
 このうち、人間に対する命令に限定してふるいを掛けると、万葉に対して古今では大きく減少する。直接的なメッセージとしての性質が弱化しているわけである。ほかの事項については現在検討中だが、できればこうした現象が、上代和歌と平安和歌との差異として知られている他の事柄(敬語の減少・朧化された二人称としての「人」の出現など)とどのように関係づけられるかについて考えてみたい。


「鹿鳴」詩と鹿鳴歌のはざま              
                                近 藤 信 義
 「鹿鳴」詩は『詩経』小雅の詩、鹿鳴歌は大和の歌々。「鹿鳴」詩の中核的な思想は、「宴」が君臣相楽の理想的な世界を現出させていくところにあるのだが、日本での享受は多面・多様な文芸環境を開いていった。たとえば、『懐風藻』には渡来の賓客をもてなす宴席詩として「鹿鳴」詩の主題が継承されているが、ほぼ同時代の万葉集には、「鹿鳴」詩を分析的に享受している。たとえば「鹿鳴」詩においては「鹿鳴」は友(賓客)を呼びかける声として捉えられているのだが、万葉の鹿鳴歌は妻(番)を求めて鳴く声として歌われている。その享受の過程には万葉人の自然生態の観察眼があり、「鹿鳴」詩を和文的に翻訳を加えることによって、鹿との取り合わせ(秋萩・花妻・尾花)として捉え直されていった。いわば、鹿鳴歌は「鹿鳴」詩を構成する要素を分析し、モチーフ化して継承・展開していると受け取ることが出来る。
 鹿鳴歌にあって独特の位置にあるのは『日本後紀』に見られる桓武天皇歌(延暦十七年八月北野遊猟)である。これは一首の単独の記録だけではなく、狩猟の記事全体が、宴の主催者伊豫親王との交歓の叙述であり、それは「鹿鳴」詩を基層におきつつ、「鹿鳴」を宴席におけるもてなしのシンボルとして演出を試みているとみえる記事である。当該の桓武歌の意義は、君臣和楽の主題を演劇的に現出したことによって、これが帝王のエピソードとして語り継がれ、ついで古今和歌の鹿鳴歌(三一二・四三九)の根拠として位置付けられだろうと云うところにある。
 こうした事例を踏まえつつ、「推移」という課題を据えて考える機会としてみたい。


参加申し込み方法(申し込み締切10月30日 金曜)
参加御希望の会員は、メーリングリスト、もしくは郵送でご連絡した手続きに則ってお申し込み下さい。お問い合わせは下記のアドレスにお願い致します。
jodai.waka.2020@gmail.com
例会
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■事務局移転に伴う『和歌文学研究』投稿先の変更【重要】


11月末の事務局移転に伴い『和歌文学研究』の投稿先がかわります。
次号(11月30日締切)の投稿より以下の新事務局宛てにお送りください。


〒192-0393
東京都八王子市東中野742-1
中央大学文学部 吉野朋美研究室内
電話番号 042-674-3789(国文学共同研究室)
その他
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